PROJECTS
OKURA KAKI
100年の歴史が紡ぐ職人技を新ブランドへ。作り手の自由と発想を広げる製菓機械のブランディング。
明治末期の1911年(明治44年)に煎餅型を製造する『大倉菓子型製作所』として創業し、110年以上の歴史を誇る有限会社大倉菓機様。菓子型から製菓製パン機械、厨房設備までをワンストップで提案できる総合菓機商社として、地元の老舗和菓子店をはじめ全国の作り手から厚い信頼を寄せられてきました。
今回のプロジェクトでは、同社が長年培ってきた「柔軟なカスタム力」と「職人技」という独自の強みを最大限に活かし、自社製造のオリジナル機械を、商社が扱う商品の一つから独立した、選ばれるブランド「OKURA MADE」へと育てるためのWebブランディングを実施いたしました。
- CLIENT
- 有限会社大倉菓機様
- TAGS
- ブランディング/製品特設ページ/商品パンフレット/タペストリー
商社の信頼を土台に、オリジナルメーカーとしての価値を確立する
大倉菓機様は、100年以上の付き合いがある老舗和菓子店から個人経営の洋菓子店・パン屋まで、多様な顧客に寄り添いながら修理や特注対応を行ってこられました。
「あんこ充填」や「型の切り替え」など、他社では対応しづらい細かな仕様にも応えられる高度な技術力を持っていたものの、これまでのホームページでは商社としての内容とメーカーとしての内容が点在しており、その独自の強みや特色が伝わりづらいという課題がありました。
時代の流れとともに、小・中ロットや多品種、カスタム対応を求める個人経営のカフェやベーカリーが増加する中、「自分のお店に合う機械が欲しい」と願う感度の高いユーザーへ向けて、大倉菓機様が持つものづくりへの想いと「カスタマイズ可能なオリジナル菓機のブランド」であることを明確に発信し、全国区での認知拡大を図る仕組みづくりが求められていました。
「作り手に『自由』と『発想』を。」に込めた、新ブランドの覚悟
今回のブランディングにおいて最も重要となる新ブランドのコアメッセージとして、「作り手に『自由』と『発想』を。」を策定しました。
このメッセージには、大倉菓機様がこれまで脈々と受け継いできた「機械の限界を作らず、作り手の理想の仕上がりに極力近づける」という妥協なき挑戦の姿勢が込められています。
オリジナル機械を通じてお菓子づくりの可能性を無限に広げていくこと。そして、新しいお菓子が生まれるワクワクした創造的な時間を全国の職人たちに届けていくという、新ブランド「OKURA MADE」としてのアイデンティティと覚悟をこの言葉に集約し、プロジェクト全体の道標としました。
使い手主体の視覚表現と、お菓子づくりの楽しさを想起させる丁寧な言葉選び
製品特設ページのデザインとライティングにおいては、これから導入を検討する作り手(職人やオーナー)が、直感的に製品の特徴を理解でき、使う喜びを感じられる表現を追求しました。
ビジュアル面では、飾り立てた装飾ではなく、機械そのものが持つ機能美やお菓子が焼き上がる瞬間の豊かな表情が最も映えるシンプルで清潔感のあるインターフェースを採用。機械の構造や操作のイメージ、カスタムによって広がるお菓子のバリエーションが綺麗に伝わるレイアウトを設計しました。
ライティングにおいては、仕様スペックを無機質に並べるのではなく、お菓子を口にしたときの「おいしさ」や、実際に店舗で機械を動かしたときの「使いやすさ」に徹底してフォーカス。
大倉菓機様が作り手を想い、一台ずつ丁寧に向き合う実直な姿勢が真っ直ぐに伝わる、丁寧で親しみやすい言葉選びと言語化を徹底しました。
オリジナル機械の魅力を1ページで理解できる製品特設ページのコンテンツ設計
リニューアルにあたり、ターゲットとなるユーザーモデル(小売業者、個人店のオーナー、新規導入検討層、起業希望者など)の心理を丁寧に紐解き、実際の製品特設ページ上で製品の魅力がダイレクトに伝わるコンテンツと情報導線を構築しました。
「製品特設ページ」のLP形式での構築
同社の核となるオリジナル機械の魅力を、製品ごとに1ページで網羅して理解できるLP(ランディングページ)形式で制作。使い方やカスタマイズで作れるお菓子の種類をビジュアルで豊かに示し、導入後の使用イメージを膨らませやすくしました。
「いつもの生地」で試作できるショールームの価値発信
大倉菓機様の最大の強みの一つである、導入前にいつも使っている生地を持ち込んで試作ができる「ショールーム(テストキッチン)」の案内をわかりやすく設置。機械を導入する際の心理的ハードルを下げ、安心して相談に進める導線を用意しました。
導入前後の不安に寄り添う「サポート内容」の充実
オーダーから納品までのわかりやすいフロー説明に加え、ずっと使われてきた道具の修理や、部品がないものは自社で作ってでも直すという同社の姿勢を「アフターフォロー」としてコンテンツ化 。導入事例(お客様インタビュー)の掲載基盤も整え 、検討ユーザーの安心感を高める設計にしました 。
Webからリアルへ連動し、一貫したブランド価値を広げる各種ツールの制作
今回の製品特設ページによって言語化・視覚化された「OKURA MADE」の世界観は、デジタル上の発信に留まることなく、リアルのあらゆるコミュニケーションの場へと力強く拡張されました。
新ブランドの認知をオフラインでも一気通貫で届けるため、製品特設ページと連動した商品パンフレット、展示会やショールームを彩るタペストリー、さらにはスタッフ全員が想いを一つにするためのオリジナルTシャツ、商談の第一印象を決める名刺に至るまで 、すべてのグラフィックツールをデジタルバンクにてトータルに制作させていただきました。
展示会での出会いからホームページでの情報収集 、そして商談に至るまで、すべての顧客接点で同じ温度感のメッセージとビジュアルに触れることで、大倉菓機様が培ってきた技術と「作り手に自由と発想を届ける」という約束が、より深く市場に浸透していくための強固なブランド基盤として機能しています。