広告運用をAIに任せる?P-MAX広告の基本解説

INTRODUCTION

P-MAX広告を導入前に確認してほしいメリット・デメリット、そして「あなたのビジネスに最適なのか」ポイントをまとめました。

自社でP-MAX広告運用をいざやってみようと思ったものの「AIがやってくれるって聞いたけど、結局自分たちは何ができるの?」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。
Web広告の世界は変化が速いのが常ですが、P-MAX広告の進化スピードは群を抜いています。数ヶ月前の情報がもう古い、なんてことも珍しくありません。
今回は、そんなP-MAX広告を始める前に確認してほしい、基本的な仕組みや注意点をお伝えできればと思います。

(ちなみにP-MAX広告は、正式には”パフォーマンスマックス”ですが、長いのでピーマックスで通じます)

(index)
 P-MAX広告とは?AIにおまかせキャンペーン?
P-MAX広告は、なぜ生まれたのか?
あなたのビジネスにP-MAX広告は最適?
成功事例のご紹介
P-MAXの今後…「ブラックボックス」から日々進化中
最後に

SECTION. 01

 P-MAX広告とは?AIにおまかせキャンペーン?

P-MAX広告とは、広告主が設定したビジネス目標(ゴール)に基づいて、コンバージョン(商品購入や問い合わせなどの成果)を最大化することを目的としたキャンペーンです。
Google広告で利用することができます。
これまでの広告運用が、目的毎にキャンペーンを選定し静止画や動画などクリエイティブを設定していたのに対し、P-MAX広告は全てを網羅するオールインワンのキャンペーンです。
AIが自動的に最も効率的な形式を判断し、最適な形でユーザーに届けてくれます。

なんと言ってもGoogleが持つあらゆる広告チャネルへ自動的に広告を配信可能です。

以下の主要なプラットフォームが全て含まれます。
• YouTube
• Google ディスプレイ ネットワーク
• Google 検索
• Discover
• Gmail
• Google マップ

それぞれキャンペーン設定をする事に比べると、キャンペーン作成・管理という複雑な作業を全てAIにお任せできます。
広告主は、より重要な戦略立案などに集中できるようになります。

(※これさえあれば済む万能ツール!と言いたいところですが。デメリットはページ下部にて述べます)

SECTION. 02

P-MAX広告は、なぜ生まれたのか?

→複雑化する顧客行動に対応するため
ユーザーの購買行動は、かつてないほど複雑になっています。

スマホ検索で商品を認知し、後日PCのYouTubeでレビュー動画を視聴し、通勤中にGmailで届いたプロモーションメールを見て、最終的にGoogleマップで店舗の場所を調べて来店するかもしれません。
このように、ユーザーの道のり(カスタマージャーニー)は、複数のチャネルを横断するのが当たり前になりました。
皆さんも思い当たる節があるのでは無いでしょうか?

これを解決するためP-MAX広告は、AIがすべてのチャネルを横断的に見てユーザーに対し、どの瞬間どのチャネルにいても最適な広告を届けてくれます。

これまで反応がなかった新しい顧客層にアプローチできる利点が大きいです。  
広告配信する際、ターゲットを細かく決めてしまい新規層に届きにくい。という問題もP-MAX広告で配信してみる事で大きく改善することも。

P-MAX広告の設定時に、媒体側へ提供する情報は主に下記2種類です。

■広告素材(アセット)
• 広告見出し・説明文
• 画像・ロゴ
• 動画
広告主側ができるだけ情報を提供してあげることで、広告のバリエーションが増えていきます。

■オーディエンスシグナル
・広告主が持ってる顧客データ(ウェブサイト訪問者など)
・ユーザー属性
・興味関心

オーディエンスシグナルはこれまでの広告で設定するような「ターゲティング」とは異なり、このようなユーザー(理想の顧客像)を起点にして欲しいというシグナル(手掛り)です。
そのため、似た特徴を持つ新たな顧客層を探し出しリーチを拡大するので、選択したオーディエンス以外にも配信されることがあります。

AIが活躍できるよう情報を整えて渡し、自分では思いもよらない層への配信をAIに任せるという感覚で利用するのが良いかと思います。

SECTION. 03

あなたのビジネスにP-MAX広告は最適?

【P-MAX広告は、こんな方におすすめ!】

・明確なコンバージョン目標がある場合
オンライン販売の拡大や見込み顧客の発掘など、計測可能なコンバージョン目標がはっきりしているビジネスには最適です。

・既存の検索広告を補完し、新たな顧客層を開拓したい場合
検索広告に加え、さらに配信面を拡大してコンバージョンを増やしたい場合に向いています。

・Googleすべてのチャネルに配信したい場合
1つのキャンペーンでGoogleの全広告チャネルに配信できるため、なるべく広く認識してほしい場合などにお勧めです。

【P-MAX広告をオススメしない場合】

・厳格なブランドイメージがある場合
P-MAX広告では広告がどんな風に配信されるかコントロールが難しいため、改変されて困るような素材はそもそも入れない、が吉です。

・特定のチャネルのみに広告を配信したい場合
「まずは検索広告だけ試したい」といった希望がある場合、全チャネルに自動配信するP-MAX広告は適していません。  

・短期間のキャンペーンを実施したい場合
P-MAX広告のAIが効果的に学習するためには、最低でも6週間程度の学習期間が推奨されています 。短期決戦、スポット期間なプロモーションには、あまりオススメしてません。

・予算が少額な場合
目標日予算は大きい額になることが多く、上記の「最低でも6週間の学習期間が必要」と併せると、できる限りの予算を割く必要が出てきます。
最初は学習のため、予算を確保してあげることが重要です。

・コンバージョン(商品購入やお問い合わせ)が、過去30日間で50件以上見込めない場合
AIの学習に必要な情報が足りないため、P-MAX広告が実力を発揮できない可能性があります。

【その他キャンペーン設定での注意】

・「最終ページURLの拡張」について。
この項目は、デフォルトでオンになっていますが。
これは「関連性が最も高い広告主サイトを広告リンクとして使用する可能性がある」ことを意味します。 意図しないページに広告リンクを使われない為に、オフにすることをオススメしています。

・学習のため「6週間」は触らない。
Googleは、P-MAX広告を開始してから、少なくとも6週間は運用することを推奨しています 。この期間は、AIがデータを収集・学習するための非常に重要な期間です。
ここで焦って設定を頻繁に変更すると学習がリセットされ、かえって最適化が遅れてしまいます。  

「果報は寝て待て」くらいAIにお任せする度胸が必要になります。

SECTION. 04

成功事例のご紹介

【事例①】獲得効率UPで、月50〜100件の獲得数増

・課題
検索広告、ディスプレイ広告、SNS広告やMicrosoft広告、SmartNews広告など既に複数媒体で幅広く広告配信を行なっており、より獲得数を増やす課題がありました。
これまでGoogle検索広告、ディスプレイやデマンドジェネレーション広告で効率よく獲得できている事から、この学習を活かし、反応の高い広告テキストや画像をP-MAX広告に集約、配信を行いました。

・成果
P-MAX広告で配信を行ってから獲得単価は検索広告と比べると約50%減に。全体の予算を見直しP-MAX広告予算を増やすことで前年と比較し、月平均50〜100件の獲得数増加となりました。

【事例② 】申込の獲得単価が50%減

・課題
オンラインでの無料体験登録を獲得目標とし、獲得単価をもっと下げたいとの課題。
検索広告で出来る方法はやり尽くしたため、獲得単価を下げる策としてP-MAX広告を運用開始しました。

・成果
昨年実績としては獲得単価が2000円台でしたが、2024年12月から開始し獲得単価は1000円台に。獲得単価が50%減となりました。

運用して思うのは、やはり「データ」と「予算(学習期間)」が大きく効率を左右するように思います。
その他、広告戦略や配信後の育て方もありますが、コントロールができる部分が少ない分、どれだけ事前に準備出来ておくかが、成功する要因として大きいです。

SECTION. 05

P-MAXの今後…「ブラックボックス」から日々進化中

P-MAX広告が登場した当初、できることが少なく詳細な情報が設定できない!しかも見れない!という形だったため、あまりにもブラックボックス過ぎる…と慄いたのですが。

そんなユーザーの声が多かったのか、設定として出来ることが徐々に増えています。
例えば、P-MAX広告のアセットグループ(入れた広告)毎の結果が確認できるようになったり、除外キーワードの設定がキャンペーン単位で出来なかったのが出来るようになったり。

本来の「AIおまかせモード」からはちょっと外れてきた印象ですが、ブラックボックスだったリリース当初に比べると、ユーザー側でも改善策を立てやすくなっています。
数ヶ月前に出来ないと思っていたことが、出来るようになってる!という進化が早いツールなので、一度広告配信する前にヘルプなどを確認することをお勧めします。

SECTION. 06

最後に

今回は、Google広告のP-MAX広告について簡単に説明しましたが、仕様変更が多く、ヘルプページやサポート窓口だけでは解決が難しいキャンペーンでもあります。
自社での広告運用に不安や課題を感じておられる事業者様に対し、デジタルバンクでは広告効果を最大化するための専門的なサポートを提供しております。
以下のような課題をお持ちの事業者様は、ぜひ一度、弊社にご相談ください。

・過去にGoogle広告を試したが、期待したほどの成果が得られなかった。
・P-MAX広告の複雑な設定や分析に手が回らず、機会損失を感じている。
・今後の広告戦略や、事業目標達成に向けた適切な予算配分に悩んでいる。

P-MAX広告に限らず、広告やSNS活用についてなど、お気軽にお問い合わせお待ちしています。

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